【第210回】日野木鶏クラブ活動報告 「めざすものを持つ」/ 2026・9・5

1. 実施概要

初秋の風が心地よく吹き抜ける2026年9月5日、日野木鶏クラブは第210回という記念すべき節目を迎えました。2009年4月の発足以来、17年以上の長きにわたり一度も歩みを止めることなく「人間学」の研鑽を積み重ねてこられたのは、会員各位の真摯な向学心と深い信頼関係の賜物にほかなりません。

本例会では、長年当クラブの精神的支柱の一人として歩んでこられたEK氏が、87歳という人生の節目を機に退会される旨が報告されました。これまでの多大なる功労に深甚なる敬意を表します。一方で、月刊誌『致知』の告知を通じて、新たにKB氏が見学に訪れるという素晴らしい「縁」にも恵まれました。世代を超えた知の継承を実感する、活力に満ちた幕開けとなりました。

  • 実施日: 2026年9月5日(土)14:00~16:00
  • 場所: 平山季重ふれあい館(集会室3)
  • 参加メンバー:
    • MZ氏(司会進行)、SN氏(情報共有係)
    • OK氏、KS氏、TKG氏、AK氏、TKM氏、TN氏、MU氏、KB氏、OD氏(計11名)

2. 近況報告:人生という「道」を歩む仲間たちの現在地

近況報告では、各自の経験を「3分間」に凝縮して発表しました。これは単なる近況の共有に留まらず、自身の内面を客観視し、言語化する「自己省察」のプロセスでもあります。

  • SN氏:五感で捉える「臨場感」の重要性 甲子園球場での野球観戦を通じ、テレビ画面では変換不可能な「球場の熱気」を体感されました。情報過多の現代において、自ら足を運んで実感を掴む「百聞は一見に如かず」の実践を、今後の人生の指針として再確認されました。
  • TKG氏:デジタル社会における情報リテラシーの確立 SNS等を通じた国外由来の情報操作や、皇室に関する真偽不明な言説に対し、冷静な分析を加えられました。溢れる情報に洗脳されることなく、真実を見極める確固たる自己を持つ重要性を説かれました。
  • MU氏:命の根源への回帰と報恩 山梨県成沢村での墓参を通じ、先祖への感謝を深める静謐な時間を過ごされました。日々の喧騒から離れ、自らのルーツに手を合わせることが、心の安寧を保つための不可欠な規律であると語られました。
  • KS氏:武道を通じた自己研鑽と人間理解の深化 和弓二段昇段という快挙を成し遂げられました。併せて、読書を通じて人間の多面性や裏表を学ぶ深い知的好奇心を示され、文武両道の姿勢を体現されています。
  • TN氏:生物学的知見に基づく伝統継承の分析 Y染色体の視点から皇室の男系継承を論理的に考察されました。科学的知見と歴史的直感を融合させた独自の解析は、伝統の重みを現代的な文脈で理解する貴重な視座を与えました。
  • AK氏:加齢を肯定的に捉える精神の自己統治 64歳の誕生日を迎えられ、肉体の変化を冷静に分析しつつ、精神の若々しさをいかに保つかを省察されました。さらなる徳性の涵養に向けた謙虚な姿勢に、人間的成長の意志が滲みました。
  • OD氏:地域交流と健康維持への社会的責任 地域の祭礼への参画報告とともに、身近な仲間の訃報から学んだ教訓を語られました。自身の健康を維持することは、家族や仲間に対する一つの「責任」であるという決意を新たにされました。
  • KB氏(初参加):読書技法の転換による再出発 他の木鶏クラブでの研鑽を経て、当クラブに合流されました。「全てを完璧に読もうとせず、自分に必要な箇所を掴む」という読書技法の気づきが、継続への自信に繋がったという実践的な知恵を共有してくださいました。
  • TKM氏:孤立を防ぐ「信頼の物理的実践」 地域の繋がりを大切にする中で、独居の不安を解消するために「仲間に自宅のスペアキーを預ける」という具体的な行動を紹介されました。これは物理的な防犯を超えた、究極の相互信頼の形と言えます。
  • MZ氏:命の優先順位を再定義した過酷な試練 「1年間で血糖値が3倍に上昇する」という急激な体調の変化に直面し、死を覚悟した検査期間を過ごされました。結果的に重篤な事態は回避されましたが、この極限状態を「命を再定義する尊い修行」と捉え直した深い省察は、参加者の魂を揺さぶりました。

3. 特集テーマ「めざすものを持つ」:誌面が照らす進むべき道

今月号の各記事(「推し記事」)に基づき、いかに自らの実践(アクション)に繋げるかを議論しました。


  • SN氏:宮本祖豊氏「初心」(P.65) 「身近な利他」をテーマに、AI活用等の技術を用いて同僚の事務負担を軽減させる具体的な実践を報告されました。理論に留まらない「ど真剣」の姿勢が強調されました。
  • MU氏:明治天皇と教育(P.37) 西洋化の波の中で日本独自の精神性を守り抜いた先人の苦心に触れました。日本人としての誇りを次世代に繋ぐための「教育の本質」について、深い共感を寄せられました。
  • KS氏:チャンスを掴む直感力(P.26) 「幸運の女神には前髪しかない」という格言を引き、日々の準備が「直感」という形でチャンスを捉える力になることを説かれました。
  • TN氏:学問的誠実さに基づく真理の探求(P.10) 今月号の「孔子」に関する記述に対し、歴史的事実との整合性をAI等を用いて緻密に検証されました。これは編集部への深い敬意に基づく「より高みを目指すための学術的提案」であり、真理への妥協なき姿勢を示されました。
  • TKG氏:川村氏「生き方は選べる」(P.44) 境遇の良し悪しに関わらず、自らの「生き方」は選択可能であるという確信。悔いのない人生の勝利者を目指す覚悟を新たにされました。
  • OK氏:魂を揺さぶる不変の経営理念(P.12, 42) 出光佐三氏の人間尊重の経営や、川村氏の不屈の精神に触れ、お腹がいっぱいになるほどの深い感動を覚えたと吐露されました。時代を超えた「日本人としての筋金」の重要性を再確認されました。
  • KB氏:QRコード開発秘話と脳の潜在能力(P.66) 「リラックスした瞬間にアイデアが降臨する」という脳の活用メカニズムに驚き、何歳になっても目標を持ち、潜在意識を活性化させることの可能性を見出されました。
  • MZ氏:出光佐三氏「人間尊重の経営」(P.12) 信念を貫くことで運を引き寄せる生き方。自身の健康上の試練を通じ、強固な信念こそが困難な事態を切り拓く唯一の鍵であることを再定義されました。

4. 戦略的気づき:精神のガバナンス

例会全体の対話を通じ、下記の3点の共有を行いました。

1. 「要約」という名の人間学修行 全員が公平に発言できるよう「3分間」の規律を守ることは、単なるマナーではありません。膨大な思考を削ぎ落とし、核心のみを伝える「要約の訓練」こそが、思考の明晰さと人格の規律を磨くことになります。

2. 志の基盤としての身体管理 MZ氏が示した具体的な健康データは、私たちに「心身の管理は志を果たすための前提条件である」という冷厳な事実を突きつけました。健康管理は自己満足ではなく、学びの継続を支える基盤です。

3. 孤立を排する「実効性のある信頼」 TKM氏やOD氏から提示された「予備の鍵を預け合う」等の物理的な信頼関係の構築は、現代社会の課題である孤立死への、人間学に基づいた極めて具体的な解法(アクション)です。

5. 次回のお知らせ

不透明な時代において、同じ志を持つ仲間との対話は、私たちにとって最強の知の武器となります。次回は、より思索を深めるための特別な環境を用意しております。

  • 開催日: 2026年10月3日(土)14:00~16:00
  • 場所: 平山交流センター(練習室)
    • 今回は防音設備が整った「練習室」での開催となります。外部の雑音を遮断した、魂が共鳴し合う深い対話に最適な環境です。

日野木鶏クラブは、年齢や職業の垣根を超え、「善く生きる」を追求する全ての探究者に開かれた場です。来月もまた、皆様の研ぎ澄まされた知性と笑顔に出会えることを楽しみにしております。

以上

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